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MT4でスクリプトを実行してみる

FXなどの自動売買で使用されるMT4でスクリプトを実行してみます。

MT4とは?

FXの取引に使われるソフトウェアです。色々な通貨ペアのチャートを表示することに加え、そのチャートに対してプログラムを走らせることができます。

プログラムは次の3種類に分けられるようです。

  • Script: チャートに対して1度だけ実行されるプログラム
  • Custom Indicator: 独自に作成したテクニカル指標をチャートに描画するプログラム
  • Expert Adviser (EA): チャートの価格の変化に応じて自動売買ができるプログラム

今回はまず一番簡単そうな、一度だけコードを走らせるスクリプトを実行してみようと思います。

環境

MT4がWindowsにしかインストールできないのでWindows環境で動作確認しています。また、MT4は楽天証券のサイトからインストールした下記のバージョンのものを使用しています。 * Rakuten MetaTrader 4, Version 4.00, Build 1170

Hello, World

まずは何はともあれHello Worldです。MT4ではMQL4というC言語ライクな文法をしており、下記のコードを実装したスクリプトをコンパイルしチャートにドラッグすると、ターミナルのエキスパートタブに "Hello, world!" が表示されます。

#property copyright "Copyright 2019, madopro"
#property link      "https://www.madopro.net"
#property version   "1.00"
#property strict

void OnStart()
  {
    Print("Hello, world!");   
  }

定義済み変数

MQL4には取引に役立つ様々な変数が事前に定義されています。変数一覧はPredefined Variables - MQL4 Referenceから参照できます。 現在の売値や買値に加え、チャートを過去にさかのぼった始値終値なども取得することができます。

#property copyright "Copyright 2019, madopro"
#property link      "https://www.madopro.net"
#property version   "1.00"
#property strict

void OnStart()
{
    // Pre-defined variables.
    Print("通貨ペア=", _Symbol);
    Print("小数桁数=", _Digits);
    Print("最小値幅=", _Point);
    Print("タイムフレーム=", _Period);
    
    Print("Bid=", Bid, ", Ask=", Ask);
    
    for(int i = 0; i < 10; i++) {
        Print("[", i, "] Open=", Open[i], ", High=", High[i], ", Low=", Low[i], ", Close=", Close[i]);
    }
}

スクリプトはコードが実行されるのが1回きりですが、カスタムインディケーターやEAなどだと、 Open などの変数が以下に便利そうか想像がつきますね。

参考

新MT4対応 FXメタトレーダープログラミング入門

新MT4対応 FXメタトレーダープログラミング入門